人気のルパパトだからこそ陥った落とし穴
現在、テレビ朝日で毎週朝の9時30分から絶賛放送中の特撮番組『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』
私はここ最近…もしかするとこれまでかつてないほどこの戦隊モノに熱中している。
怪盗と警察お互いがお互いの信念のために闘い合い、時に共闘する。
これまでの戦隊シリーズとは違った面白さが毎度毎度見れて最高ですよ…
そんなルパパトもクライマックスとなりました。
前回、ついに怪盗の仮面が取られ素顔があらわになりました。
その後のルパンレンジャーとパトレンジャーとの関係が気になって仕方がありません！
しかし、よくTwitterやYouTubeで見られるコメントが…
『ルパパトは面白いが売り上げが…』
というもの。
やはり好きなものにこういう事を言われるのはなんとも不愉快です。
今回はそこではなく、それがなぜ言われるようになってしまったのか。
度々あるのですが、今回の件に関して皆さんと度々意見がズレていることがあるので私の意見を思い切って記事にしたいと思います。
自分自身、あまりこういう売上でどうこう記事を書くのはあまり好きではないのですが、最終回を目前にして売上が理由でルパパトを疎遠されてしまっては勿体無いので今回書かせていただきますことあらかじめご了承ください。
第一にこんな意見はなぜ生まれてしまったのか…
これはバンダイが提示した2019年の売上表です。
これを18年と比較するとわかる通り、明らかに売上が全体的に落ちてしまっています。
『この売上低下の要因は人気がないから？』
『怪盗寄りだから？』
私は違うと思います。
こちらは映画ランドの18年6月20日の記事。
夏の映画、仮面ライダービルドとルパパトの前売り券の売上が過去5年で最高金額であったというもの。
人気がなかったらまず映画の前売り券は売れないでしょう。
次にこちらは王様のブランチの映画コーナーでのワンシーン。
藤森さんのお顔が綺麗に映っております！
って、違う違う。
興行収入、動員数が前作のエグゼイド、キュウレンジャーよりも売上が上がったというもの。
前売り券のみならずその他も過去作よりも良かったという事は人気じゃないわけがないでしょう。
ではなぜ？
それはルパパトがVSシリーズであったからこそ失敗してしまった大きな落とし穴があったのです。
ルパパトはVSシリーズです。
それは過去に例がありません。
これまでの一般的な売り方ではダメだとバンダイ側が判断したのでしょう。
売り方がこれまでとは少し違います。
従来であれば…
- 変身アイテム
- 合体ロボ
- 武器
- 追加戦士変身アイテム
- 追加戦士合体ロボ
- 追加戦士武器
- 最強変身アイテム
- 最強ロボ
大体はこんな感じ。
一つ一つ昨年のキュウレンジャーを例に出して説明していきます。
1.変身アイテム
戦隊モノに欠かせないおもちゃです。
携帯、武器、特殊ツール…その種類は様々。
キュウレンジャーは武器兼ブレスでしたね
2.合体ロボ
主に5人が力を合わせて合体するロボット。
近年は変身アイテムと合体するものも多い。
キュウレンジャーもキュータマと合体する。
3.武器
武器は各戦隊の個性を表すといっても過言ではないでしょう。
キュウレンジャーは各戦士がジョイントを交換して別の武器に変えられるというものでした。
4.追加戦士変身アイテム
多くが他の戦士たちとは異なる変身アイテムである。
キュウレンジャーは特殊で追加戦士がたくさんいるが基本的にはひとつ。
5.追加戦士合体ロボ
追加戦士が単独で使用することが多いロボ。
キュウレンジャーも各人ある。
6.追加戦士武器
これは4と合体していることがある。
例外として武器と変身アイテムが分かれることもある。
キュウレンジャーは合体していた。
7.最強変身アイテム
戦隊によって有無が分かれるが、近年の戦隊モノはあることが多い。
キュウレンジャーはサイコーキュータマ。
8.最強ロボ(最終ロボ)
強化変身した主人公が主に使うロボ。
キュウレンジャーも同様である。
しかし、ルパパトはこの流れを少し変えています。
1+2変身アイテム+合体ロボ
先ほどの2の説明で変身アイテムと合体することもあるといったがルパパトの場合、もろ合体ロボの一部となるのだ。
グッドストライカーなるアイテムを使用し…
ルパンカイザー、パトカイザーへと合体変形するのだ。
まず変身アイテムと合体ロボで分けていた従来の戦隊シリーズだったが、それをひとまとめにしたがために『買ってもらうおもちゃが減った=売り上げも下がる』となってしまったのかもしれない。
4+5追加戦士変身アイテム+追加戦士合体ロボ
Xチェンジャーと呼ばれるこの変身アイテムも同様である。
ファイヤー、サンダーの二体のビークルを腕と足につけることでロボットになるのだ。
変身アイテムがほぼそのまま合体ロボになるというギミックは素晴らしいが反面、売上としては伸びにくいのだ。
7最強アイテム
前作のサイコーキュータマはこれまでとは違うギミックや見た目が特徴的だったがこのVSビークルはあまり変化が見られない。
他と変わらないのである。
8最強ロボ(最終ロボ)
最後に出てきたロボットはこのルパンマグナムだ。
しかし、かつての最強ロボの立ち位置にこれを入れては良いモノなのだろうか？
これは武器からロボへ、無人で動くロボである。
実際、ルパパトの最強ロボと言われると…
グッドクルカイザーVSX、各戦士のビークルが全合体したロボ。
VSシリーズだと考えるとこれを最終、最強ロボにするのは妥当に思われます。
よってルパンマグナムは最終ロボなのかと言われると疑問が残ります。
まとめ
ルパパトの売上が落ち込んでしまった理由は、VSシリーズゆえに従来の戦隊シリーズと玩具の流れを若干変えたため。
子供向けの玩具ほど販売することが難しい商品は無いと思います。
主に大人が買うフィギュアやグッズなどとは違い、どう子供の興味をそそらせて買わせるかどのようなギミックを加えると子供は楽しんでくれるか…
大人がそれを考えなければならないため、食い違いが起こり、それが売上に繋がらないこともしばしあるでしょう。
子供向けの玩具の厳しさというものが見て取れたかと思います。
これがルパパトの売上不振の全てとは限りません。
私はこの作品が大好きです。
これはあくまでも、そんな私が考えるひとつの可能性です。
皆さんはどう思われますか？
ご意見、ご感想をお待ちしております。
